行事が続く2学期、養護教諭のみなさんへ
2学期が始まり、学校もいつもの慌ただしさが戻ってくる頃。
特に秋は、文化祭、体育祭、合唱祭、校外学習、修学旅行など、学校行事が続くところも多いのではないでしょうか。
行事を楽しみにしている子どもたちがいる一方で、その裏側ではたくさんの先生方が準備をしています。
もちろん、養護教諭もその一人です。
私自身も、長く学校現場で働き、大規模校で養護教諭をしてきました。
だからこそ、この時期の養護教諭のみなさんに伝えたいことがあります。
「まだ大丈夫」と頑張りすぎていませんか?
行事当日だけではない、養護教諭の仕事
体育祭なら、当日の救護対応だけではありません。
救護用品の準備、救護場所や緊急時の動線確認、健康面で配慮が必要な子どもの把握、先生方との情報共有など、事前に準備することがたくさんあります。
校外学習や修学旅行では、健康調査や持病、アレルギー、服薬などの確認が必要になることもあります。
その一方で、いつもの保健室業務がなくなるわけではありません。
来室する子どもへの対応。
健康診断後の仕事。
会議や打ち合わせ。
保健だより。
書類や記録。
担任や保護者との連絡。
そして、行事が増える時期は子どもたち自身も疲れています。
「頭が痛い」
「お腹が痛い」
「なんとなくだるい」
そんな身体症状だけでなく、
「教室に入りたくない」
「友達とうまくいかない」
「なんだかしんどい」
と保健室を訪れる子どももいるでしょう。
一人ひとりに向き合っていると、一日はあっという間に過ぎていきます。
私も、自分のことはいつも後回しでした
私自身、大規模校で働いていた頃、
「みんなのために」
という思いで仕事をしていました。
子どもたちのため。
先生方のため。
学校のため。
「私がやらなきゃ」
「今は休んでいる場合じゃない」
そんな気持ちで、自分の体のことは後回し。
忙しいことにも、疲れていることにも慣れてしまっていたように思います。
自分では「まだ大丈夫」と思っていました。
でも今振り返ると、知らず知らずのうちに自分の体を犠牲にして働いていたのかもしれません。
そして、自分でも気づかないうちに、
心も体も悲鳴を上げていた時期がありました。
不思議なもので、一生懸命走っている最中は、自分の疲れにはなかなか気づけません。
子どもの小さな変化には気づけるのに、自分の小さな変化には気づけない。
養護教諭には、そんなところがあるのかもしれません。
「動けているから大丈夫」とは限りません
朝、起きるのがつらくなった。
休みの日も仕事のことを考えている。
寝ても疲れが取れない。
以前よりイライラするようになった。
眠れない、途中で目が覚める。
食欲がいつもと違う。
何もしたくない。
「明日、学校に行きたくないな」と思う。
それでも学校へ行けば、仕事はできる。
子どもが来れば、いつものように対応できる。
周りから見れば「いつも通り」。
だから、自分でも「まだ大丈夫」と思ってしまいます。
でも、
動けていることと、元気であることは同じではありません。
限界まで頑張って、ある日突然動けなくなる前に、自分の小さな変化にも気づいてほしいと思います。
2学期を乗り越えるために
忙しい時期だからこそ、完璧を目指さなくていい。
今日やらなくてもいいことは、明日に回す。
5分でも座れる時間があったら座る。
お昼ごはんを食べる。
水分をとる。
帰ったら仕事から離れる時間をつくる。
そしてもう一つ、大切にしてほしいのが、
誰かに話すことです。
大きな悩みでなくてもいいんです。
「最近ちょっと疲れてる」
「なんだかモヤモヤする」
「ちょっと聞いてほしい」
それくらいでいい。
言葉にしてみることで、自分が思っていた以上に疲れていたことに気づくこともあります。
養護教諭のみなさんの大変さがわかるから
私は養護教諭として働き、自分自身も頑張りすぎた経験をしました。
だから、
「休んだ方がいいのはわかっているけれど、休めない」
「自分がやらなければと思ってしまう」
「子どもたちのことを考えると、自分のことは後回しになる」
そんな養護教諭のみなさんの気持ちも、大変さもよくわかります。
だからこそ、伝えたいと思っています。
限界まで頑張らなくていい。
動けなくなるまで我慢しなくていい。
陽だまり保健室は、心が疲れ切ってしまってから来る場所だけではありません。
「こんなことで相談していいのかな?」
そんな段階で来てもらえる場所にしたいと思っています。
職場では話しにくいこと。
管理職には言えないこと。
同僚だからこそ話せないこと。
仕事の愚痴だって構いません。
うまくまとめて話す必要もありません。
「ちょっと聞いてほしい」
そこからで大丈夫です。
子どもたちを守るあなた自身も、大切に
毎日、保健室で子どもたちの心と体を守っている養護教諭のみなさん。
子どもが「しんどい」と言ったら、
「無理しなくていいよ」
「少し休もうか」
と声をかけることがあると思います。
その言葉を、ときには自分自身にもかけてあげてください。
あなたが元気でいることも、大切なことです。
行事が続く2学期。
忙しさの中で、自分の心と体の声を置き去りにしないでくださいね。
そして、
「最近ちょっとしんどいな」
「誰かに聞いてほしいな」
そう思ったときは、疲れ切ってしまう前に。
養護教諭のみなさんにとっての“保健室”として、陽だまり保健室を思い出してもらえたら嬉しいです。


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