イライラを自分の力に変える方法
先日、ものすごく怒っている人を見かけました。
表情も声も動きも、全身から「怒っている!」というエネルギーが伝わってきます。
その姿を見ながら、ふと思ったんです。
**「怒るって、ものすごくパワーを使うんだな」**と。
そして同時に、
「これだけのエネルギーを別の方向に使えたら、すごい力になるんじゃない?」
とも思いました。
怒りというと、できれば感じたくない「悪い感情」のように思われがちです。
でも実は、怒りそのものが悪いわけではありません。
大切なのは、その大きなエネルギーをどこへ向けるかなのかもしれません。
そもそも、どうして怒るとあんなにパワーが出るの?
腹が立ったとき、
「なんで!」
「もう許せない!」
「どうにかしたい!」
と、じっとしていられないような感覚になったことはありませんか?
怒りを感じると、私たちの身体は緊張し、心拍が速くなるなど、すぐに行動できる状態へと変化します。
つまり怒りは、ただ気分が悪くなるだけの感情ではなく、身体を「動くモード」にする力を持った感情でもあるのです。
だからこそ、怒っているときのエネルギーはとても大きい。
問題は、そのエネルギーをそのまま相手にぶつけてしまうことです。
言わなくてもいいことまで言ってしまったり、物に当たってしまったり……。
あとになって、
「なんであんなこと言っちゃったんだろう」
と後悔することもありますよね。
だったら、そのパワー。
別のところへ持っていけないでしょうか。
① とにかく身体を動かしてみる
怒っているときは、身体にもエネルギーがたまっています。
そんなときは、
・少し速めに歩く
・掃除をする
・片づけをする
・ストレッチをする
・軽く運動する
など、身体を使うことに向けてみるのもひとつの方法です。
ただし、「怒りをもっと大きくするため」に激しく動くのではなく、高ぶった身体を少しずつ落ち着かせるために動くのがポイント。
「腹が立つー!」と思いながら家中を片づけたら、いつの間にか部屋まできれいになっていた。
それなら怒りのエネルギーも、ちょっと報われますよね。
② 頭の中の怒りを全部書いてみる
怒っているときほど、頭の中では同じことを何度も考えてしまいます。
「なんであんなこと言われなきゃいけないの?」
「あの言い方はないでしょ!」
そんなときは、誰かにぶつける前に紙やスマホのメモに書いてみます。
きれいな文章にする必要はありません。
まずは、
「私は何にこんなに腹が立っているんだろう?」
を書いてみる。
すると、怒りの奥にある別の気持ちが見えてくることがあります。
③ 怒りの「もう一つ下」にある気持ちを探す
怒りの奥には、
「悲しかった」
「わかってほしかった」
「大切にしてほしかった」
「不公平だと思った」
「本当は嫌だった」
そんな気持ちが隠れていることがあります。
たとえば、
「家族が全然手伝ってくれない!」
という怒りの奥には、
「私ばっかり頑張っているのに」
という寂しさや疲れがあるかもしれません。
怒りだけを見ていると「腹が立つ!」で終わります。
でも、その下にある気持ちがわかると、
「じゃあ私はどうしてほしいんだろう?」
と考えられるようになります。
④ 「どうして!」を「どうしたい?」に変える
ここが、怒りを力に変える大きなポイントです。
「なんでこんなことになったの!」
から、
「私はこれからどうしたい?」
へ。
たとえば仕事で理不尽なことがあったなら、
「腹が立つ!」
だけで終わらせず、
「次からは早めに相談しよう」
「やり方を変えてみよう」
「これはきちんと伝えよう」
と、小さな行動に変えていきます。
怒りには、
「今のままでは嫌だ」
というメッセージが含まれていることがあります。
だったら、そのエネルギーを「変える力」に使ってみるのです。
⑤ 怒っている最中には、大きな決断をしない
ただし、ひとつ注意があります。
怒りのエネルギーは強いからこそ、ピークの最中に大事な決断をしないこと。
勢いで長文のLINEを送る。
SNSに書き込む。
仕事を辞めると言う。
人間関係を切る。
そんな行動は、少し落ち着いてからでも遅くありません。
まずは相手から離れる、ゆっくり呼吸する、水を飲む、少し歩くなどして、身体の高ぶりを落ち着かせる。
そして冷静さが戻ってから、
「この怒りを、私は何に使おう?」
と考えてみましょう。
怒りは「悪い感情」ではない
怒ってはいけない。
イライラする自分はダメ。
そう思って、怒りを無理に押し込める必要はありません。
怒りは、
「私はこれを大切にしている」
「これは嫌だ」
「何かを変えたい」
と教えてくれることがあります。
だから、怒りをなくそうとするのではなく、
「何に怒ってる?」
↓
「なぜ、それが嫌だった?」
↓
「本当はどうしたい?」
↓
「じゃあ、今できることは?」
と考えてみる。
そうすると、
人を傷つけるエネルギーだった怒りが、自分を前に進ませるエネルギーに変わることがあります。
怒るほど大切だったものは、何ですか?
次にものすごく腹が立ったとき。
すぐに「怒っちゃダメ」と蓋をするのではなく、少しだけ自分に聞いてみてください。
「私は、何をそんなに大切にしたかったんだろう?」
そしてもう一つ。
「このパワー、どこに使おう?」
怒りを誰かにぶつけて終わらせるのではなく、運動でも、片づけでも、仕事でも、新しい挑戦でもいい。
そのエネルギーを、自分にとって少しプラスになる方向へ。
ものすごく腹が立った日が、あとから振り返ったら、
「あの日が、私が何かを変えるきっかけだった」
そんな日になることもあるのかもしれません。


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