ゲームは1日何時間まで?知っておきたい「ゲーム障害」のサイン

「ゲームは1日何時間までなら大丈夫?」

子どもがゲームをしている時間が長いと、やっぱり気になりますよね。

特に夏休みは自由な時間が増えて、

「朝からずっとゲームをしている」
「何度言ってもやめない」
「夜遅くまでやっている」

そんな姿を見ることも増えるかもしれません。

では、ゲームは何時間までなら大丈夫なのでしょうか?

実は、ゲームとの付き合い方を考えるときに大切なのは、「何時間やったか」だけではありません。

今回は、ゲーム時間の考え方と、最近よく聞く「ゲーム障害」について紹介します。

「ゲームは○時間まで」という絶対的な基準はない

「小学生なら1時間?」
「中学生なら2時間?」

と気になりますが、すべての子どもに当てはまる「○時間以内なら大丈夫」という基準があるわけではありません。

大切なのは、

ゲームによって普段の生活に影響が出ていないか

を見ることです。

たとえば、

  • 寝る時間が遅くなっている
  • 朝なかなか起きられない
  • 食事中もゲームが気になる
  • 宿題や勉強を後回しにする
  • 外で遊んだり運動したりする時間が減った
  • 家族との会話が減った

などがないか、生活全体を見てみましょう。

ゲーム時間を考えるなら、まず「睡眠」

ゲーム時間を決めるとき、特に大切にしたいのが睡眠です。

厚生労働省の「健康づくりのための睡眠ガイド2023」では、必要な睡眠時間の目安として、

小学生:9〜12時間
中学生・高校生:8〜10時間

が示されています。

「ゲームは1日2時間まで」と決めていても、その2時間のために寝る時間が遅くなってしまっては、生活への影響が心配です。

反対に、

必要な睡眠時間を確保する

勉強・食事・お風呂など必要な時間を確保する

残った自由時間の中でゲームを楽しむ

と考えると、家庭でもルールを作りやすくなります。

「ゲーム障害」って何?

「ゲームばかりしているとゲーム依存になるの?」

と心配になる保護者もいると思います。

WHO(世界保健機関)は「ゲーム障害」を、国際疾病分類「ICD-11」に位置づけています。

ただし、

ゲームが好き=ゲーム障害

ということではありません。

また、長時間ゲームをしているという理由だけでゲーム障害と判断されるわけでもありません。

ゲーム障害では、特に次のような状態が問題になります。

① ゲームを自分でコントロールできない

「今日は1時間で終わる」

と決めていたのに、なかなかやめられない。

「夜10時まで」と約束しても、もう少し、もう少し……と続けてしまう。

ゲームを始める時間、終わる時間、頻度などを自分でコントロールすることが難しくなります。

② ゲームが何よりも優先される

ゲームをすることが、

勉強よりも
睡眠よりも
食事よりも
友達との時間よりも

優先されるようになっていきます。

たとえば、

「ご飯だからおいで」

と言ってもゲームをやめられない。

眠いのにゲームを続ける。

以前好きだったスポーツや遊びに興味を示さなくなる。

このように、生活の中心がゲームになっていくことがあります。

③ 問題が起きてもゲームを続けてしまう

「朝起きられなくなった」
「学校に遅刻するようになった」
「成績が下がってきた」
「家族と毎日のようにケンカする」

こうした問題が起きているにもかかわらず、ゲームを減らしたりやめたりすることが難しい。

これもゲーム障害を考えるうえで大切なポイントです。

何時間したら「ゲーム障害」なの?

ここはぜひ知っておいてほしいところです。

「1日○時間以上ゲームをしたらゲーム障害」というものではありません。

WHOでは、ゲームをコントロールできないこと、ゲームをほかの活動より優先すること、悪影響があっても続けてしまうことなどによって、家庭・学校・社会生活などに大きな支障が出ていることを重視しています。

そして、こうした状態が通常12か月以上続いていることが診断の目安のひとつになっています。

つまり、

「何時間?」より「生活がどうなっている?」

を見ることが大切なのです。

家庭で気づきたいサイン

ゲームをする子どもの様子を見ていて、

  • 約束した時間になっても毎回やめられない
  • ゲームをやめるよう言うと激しく怒る
  • 夜中までゲームをしている
  • 朝起きられない日が増えた
  • 遅刻や欠席が増えてきた
  • 宿題や勉強をほとんどしなくなった
  • 食事やお風呂よりゲームを優先する
  • 家族との会話が極端に減った
  • ゲーム以外のことを楽しめなくなってきた

こんな変化が続いている場合は、ゲーム時間だけではなく、子どもの生活全体を一度見直してみましょう。

大切なのは、ひとつ当てはまっただけで「ゲーム障害だ」と決めつけないこと。

「以前と比べて生活が変わってきていないか」という視点で見ることが大切です。

年齢によってルールの作り方を変えよう

小学生

まだ自分だけで時間を管理することが難しい時期です。

「宿題が終わってから」
「夕食になったら終わり」
「夜○時まで」

など、親子でわかりやすいルールを決めておきましょう。

親がゲームを終えるタイミングを一緒に確認するのもおすすめです。

中学生

友達とオンラインでゲームをする機会も増えてきます。

一方的に「1時間まで!」と決めるのではなく、

「何時なら終われそう?」
「睡眠時間は確保できる?」
「宿題はいつする?」

など、本人と一緒に考えてみましょう。

高校生

高校生になると、親がゲーム時間を完全に管理するのは難しくなります。

時間そのものより、

睡眠・勉強・部活動・学校生活に影響が出ていないか

を一緒に確認していくことが大切です。

ゲームを取り上げれば解決する?

子どもがゲームばかりしていると、

「もうゲーム禁止!」

と言いたくなることもありますよね。

でも、ゲームが友達とのコミュニケーションの場になっていたり、学校や人間関係のストレスから離れられる時間になっていたりすることもあります。

ゲームだけを取り上げるのではなく、

「どうしてそんなにゲームをしたいのかな?」

と、ゲームの背景にある気持ちにも目を向けてみましょう。

「最近学校どう?」
「ゲームのどんなところが楽しい?」
「友達と一緒にやっているの?」

そんな会話から見えてくることもあります。

心配な状態が続いたら相談してもいい

家庭でルールを決め直しても、

ゲームを自分でやめられない
昼夜逆転している
学校に行けなくなってきた
家族との衝突が激しくなっている

など、日常生活への影響が大きくなっている場合は、家庭だけで何とかしようと抱え込まず、医療機関などの専門家に相談することも選択肢です。

「ゲームくらいで相談していいのかな?」

と思う必要はありません。

困りごとが大きくなる前に相談することも大切です。

「何時間?」だけではなく「生活全体」を見よう

ゲームは悪いものではありません。

子どもにとって楽しい時間であり、友達とのコミュニケーションのひとつになっていることもあります。

だからこそ、

ゲームを禁止することではなく、ゲームと上手に付き合える力を育てていくこと

が大切です。

ゲームは何時間した?

だけではなく、

ちゃんと眠れている?
ご飯は食べている?
学校生活はどう?
体を動かしている?
ゲーム以外にも楽しいことがある?

そんな視点で、子どもの生活を見てみてください。

夏休みはゲーム時間が増えやすい時期。

「ゲームは何時間まで?」をきっかけに、親子でゲームとの付き合い方を一度話してみてはいかがでしょうか。

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