「毎日外に出ているから大丈夫」
そう思っていませんか?
実は、日本人の多くがビタミンD不足であることが分かっています。
東京慈恵会医科大学などが行った大規模な調査では、東京都内で健康診断を受けた成人男女約5,500人を調べたところ、約98%がビタミンDの基準値に達しておらず、「不足」または「欠乏」の状態だったそうです。
さらに、年齢が若い世代ほど不足している割合が高いことも明らかになっています。
自覚症状がなくても、「ほとんどの人が足りていない」のが現在の日本の実情なのです。
なぜ日本人はビタミンD不足になりやすいの?
① 紫外線対策を徹底している
近年は美白や皮膚がん予防への意識が高まり、多くの人が日焼け止めや日傘、帽子などで紫外線対策をしています。
しかし、ビタミンDは紫外線(UVB)が皮膚に当たることで作られます。
そのため、SPF30程度の日焼け止めを適切に塗るだけでも、皮膚でのビタミンD合成は大きく抑えられるとされています。
肌を守ることはとても大切ですが、その一方で、ビタミンDを作る機会も減ってしまっているのです。
② 外で過ごす時間が減っている
仕事や学校、スマートフォンやパソコンの普及により、屋内で過ごす時間が増えています。
しかも、ビタミンDを作るために必要なUVB(紫外線B波)は窓ガラスをほとんど通りません。
そのため、
- 日当たりの良い部屋にいる
- 窓際で仕事をする
だけでは、体内で十分なビタミンDは作られにくいのです。
③ 魚を食べる機会が減っている
ビタミンDは、太陽の光だけでなく食事からも摂取できます。
特に多く含まれているのは、
鮭 サバ イワシ サンマ
干ししいたけ 卵黄
などです。
昔の日本では魚を食べる機会が多く、食事から自然にビタミンDを補えていました。
しかし近年は食生活の変化により魚を食べる機会が減り、食事から摂取できるビタミンDも不足しやすくなっています。
ビタミンDが不足するとどうなるの?
ビタミンDは骨を丈夫にする栄養素というイメージがありますが、それだけではありません。
不足すると、次のような影響が現れることがあります。
- 骨や歯が弱くなる
- 骨粗しょう症のリスクが高まる
- 筋力が低下し、転倒しやすくなる
- 疲れやすさやだるさを感じやすくなる
- 免疫機能が低下し、感染症にかかりやすくなる可能性がある
近年では、ビタミンDが免疫や筋肉の働きにも深く関わっていることが分かってきており、多くの研究が進められています。
暑い夏でもビタミンDは作れる?
「ビタミンDのために長時間日光を浴びなきゃ!」
そう思う必要はありません。
実は、洗濯物を干す数分間のような「日焼け止めを塗っていない短時間の屋外活動」でも、ビタミンDは作られます。
特に5〜8月の晴れた日であれば、半袖・半ズボンなどで腕や足に日光が当たる場合、5〜15分程度が一つの目安とされています。
もちろん、必要な時間は肌の色や露出する部位、天候、時間帯などによって変わりますが、「暑い中を長時間歩かなければならない」というわけではありません。
短時間で効率よくビタミンDを作るポイント
① ガラス越しでは作られない
ビタミンDを作る紫外線(UVB)は、窓ガラスをほとんど通りません。
そのため、日当たりの良い室内ではなく、ベランダや庭など屋外で日光を浴びることが大切です。
② 時間帯を意識する
紫外線(UVB)は10時〜14時頃が最も多く、この時間帯が効率よくビタミンDを作れるとされています。
朝早い時間や夕方は紫外線量が少ないため、同じ時間外にいても合成される量は少なくなります。
③ 腕や足を上手に活用する
顔は日焼け止めや帽子で守りながら、腕や足に少し日光を当てる方法がおすすめです。
肌へのダメージをできるだけ抑えながら、ビタミンDを効率よく作ることができます。
無理をして日光浴をする必要はありません
暑い夏は熱中症のリスクもあります。
そのため、炎天下で長時間過ごす必要はなく、洗濯物を干す時間や、近所へ買い物に行く時間、通勤・通学などの日常生活の中で、無理のない範囲で日光を浴びることを意識するとよいでしょう。
まとめ
現代の日本では、多くの人が気づかないうちにビタミンD不足になっている可能性があります。
だからといって、炎天下で長時間過ごす必要はありません。
適度に外へ出ること、魚などビタミンDを多く含む食品を取り入れること、そして必要に応じて医師と相談しながらサプリメントを活用することも選択肢の一つです。
毎日のちょっとした習慣が、骨や筋肉、そして健康を守る第一歩になるかもしれません。

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