『子どもを否定しない習慣』
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こんにちは。
陽だまり保健室のヨーコです🌿
もうすぐ夏休みですね。
子どもと過ごす時間が増えるのはうれしい一方で、
「早く宿題しなさい」
「何回言ったら分かるの?」
「そんなことしていたらダメでしょ」
「だから言ったじゃない」
そんな言葉が、いつもより増えてしまうことはありませんか?
朝からなかなか着替えない。
宿題を始めない。
ゲームやスマホをやめない。
片づけても、すぐに散らかす。
毎日一緒にいる時間が長くなると、親もだんだん疲れてきます。
子どものためを思って言っているはずなのに、気づけば一日中注意している。
そんな夏休みになってしまうこともあるかもしれません。
今回ご紹介したいのは、林健太郎さんの著書

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です。
この本は、「褒めて育てるか」「厳しく叱って育てるか」という二択ではなく、
まずは子どもを否定しないという関わり方を提案しています。
読みながら「ああ、耳が痛い」と思った本
私もこの本を読みながら、
「あ、これ言っているかも」
「良かれと思ってやっていたな」
「正しいことを押しつけていたかもしれない」
と、何度も耳が痛くなりました。
親は、わざと子どもを傷つけようとしているわけではありません。
むしろ、
「困らないようにしてあげたい」
「失敗してほしくない」
「きちんとした大人になってほしい」
という願いがあるからこそ、いろいろ言いたくなります。
けれど本書では、親の願いや期待が強いほど、知らないうちに子どもを否定してしまいやすいことが示されています。
「それは違う」
「そんな考え方ではダメ」
「普通はこうするでしょう」
「あなたのために言っているの」
親にとっては正しい助言でも、子どもにとっては、
「自分の考えは間違っている」
「自分の気持ちは聞いてもらえない」
「どうせ何を言っても否定される」
と感じる言葉になることがあります。
「否定しない」は、何でも許すことではない
ここで大切なのは、否定しない子育ては、子どもの言うことを何でも受け入れたり、叱らずに放っておいたりすることではないという点です。
危険なことや、人を傷つけること、家庭のルールに反することは、きちんと伝える必要があります。
ただし、子どもの人格や存在まで否定する必要はありません。
たとえば、部屋が散らかっているときに、
「本当にだらしないね」
と言うと、片づけていないという行動だけでなく、子ども自身を否定する言葉になってしまいます。
一方で、
「床に物があると歩きにくいから、一緒に片づけ方を考えよう」
と伝えれば、問題となっている行動を取り上げながら、子どもの人格は否定せずに済みます。
否定しないとは、注意しないことではありません。
子どもの存在と、直してほしい行動を分けて考えることなのだと思います。
家庭にも「心理的安全性」が必要
この本を読んで特に印象に残ったのが、家庭内の心理的安全性についてです。
心理的安全性が高い家庭とは、子どもが自分の考えや気持ちを安心して話せる家庭です。
失敗したとき。
悪い点を取ったとき。
友達とトラブルになったとき。
親には言いにくい悩みを抱えたとき。
そんなときに、
「怒られるから黙っておこう」
「どうせ否定されるから話したくない」
と思うのではなく、
「まずは話してみよう」
「失敗しても相談して大丈夫」
と思えることが大切です。
本書では、否定しないコミュニケーションによって、子どもが自分の考えを話しやすくなり、悩みや相談を伝えやすくなること、家庭内の会話や笑顔が増えることなどが紹介されています。
私は養護教諭として、たくさんの子どもたちと話してきました。
子どもは、話したいことがないのではありません。
「ここで話しても大丈夫」
「この人なら否定せずに聞いてくれる」
そう思えたときに、少しずつ本音を話し始めることがあります。
家庭でも同じなのかもしれません。
すぐに正解を教えることよりも、まずは子どもの話を途中で否定せずに聞く。
それだけで、家庭の安心感は少しずつ変わっていくのだと思います。
子どもを気持ちよく動かす会話とは
夏休みに増えそうなのが、
「宿題はやったの?」
「早く片づけなさい」
「ゲームはもう終わり」
「いつまで寝ているの?」
という声かけです。
何度言っても動かないと、だんだん言葉も強くなります。
けれど、命令や否定で一時的に動かすことができても、子どもが自分から考えて行動する力につながるとは限りません。
本書では、子どもを気持ちよく動かすための「否定しない会話術」や、自己肯定感を伸ばす声かけが紹介されています。
たとえば、すぐに命令するのではなく、
「宿題は何時から始める予定?」
「今日やることを一緒に確認する?」
「片づけるなら、どこから始める?」
「あと何分でゲームを終われそう?」
と、子ども自身に考えてもらう問いかけに変えてみる。
親がすべて決めて動かすのではなく、子どもに選ぶ余地を残すことで、自分から行動するきっかけをつくることができます。
もちろん、毎回うまくいくわけではありません。
それでも、
「早くしなさい!」
と繰り返すだけではなく、伝え方を少し変えてみる。
その小さな積み重ねが、親子の会話を変えるのだと思います。
否定してしまった後でも、やり直せる
この本のよいところは、「いつも穏やかで、決して怒らない親になりましょう」と書かれた本ではないことです。
著者自身も、子育ての中でイライラしたり、怒鳴ったり、否定してしまった経験を交えながら、どうすれば否定する回数を減らせるかを考えています。
親も人間です。
疲れている日もあります。
余裕がない日もあります。
つい感情的になる日もあります。
否定しないように気をつけていても、
「また言ってしまった」
という日は、きっとあります。
そんなときは、そのままにせず、
「さっきは言い方がきつくなってごめんね」
「あなたの気持ちを聞く前に怒ってしまったね」
「もう一度話してもいい?」
と、やり直せばよいのだと思います。
親が謝ることは、親の立場を弱くすることではありません。
間違えたときには謝って、関係を修復できることを、子どもに見せる機会にもなります。
子どもを否定しないためには、親自身も否定しない
本書の最後には、親自身のセルフマネジメントについても書かれています。
子どもを否定しないように頑張っていても、親自身が疲れ切っていたり、自分を責め続けていたりすると、心の余裕はなくなってしまいます。
「また怒ってしまった」
「私はダメな親だ」
「もっと上手に子育てしなければ」
と、自分を否定してしまうこともあるかもしれません。
でも、子育ては毎日続きます。
完璧にできない自分を責めるより、
「今日は疲れていたんだな」
「一度立ち止まって、またやり直そう」
「全部できなくても、一つ変えられたら十分」
と、自分にも否定しない言葉をかけることが大切です。
親自身が少し安心できると、子どもへの言葉にも余裕が生まれます。
子どもを否定しない習慣は、まず親が自分を責めすぎないことから始まるのかもしれません。
夏休みは、親子の会話を見直すチャンス
子どもと過ごす時間が長くなる夏休み。
イライラすることも、言いすぎてしまうこともあると思います。
そんなとき、すべてを一度に変えようとしなくても大丈夫です。
まずは一日一回、
「それは違う」と言う前に、子どもの話を最後まで聞く。
命令する前に、一度質問してみる。
人格ではなく、行動について伝える。
否定してしまったら、後から言い直す。
その中の一つだけでも意識してみませんか?
『子どもを否定しない習慣』は、単に子どもを褒めるための本でも、叱らない親になるための本でもありません。
子どもが安心して本音を話し、自分で考えて行動できる家庭をつくるために、親の言葉や関わり方を見直す一冊です。
読みながら、
「ああ、耳が痛い」
と感じるところもあるかもしれません。
でも、それは今までの子育てが間違っていたということではなく、これから会話を少し変えるきっかけになるということ。
もうすぐ始まる夏休み。
子どもを気持ちよく動かす「否定しない会話術」を学び、親子で少し心地よく過ごすために、ぜひ夏休み前に読んでみてほしい一冊です🌿


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